
アインシュタインが「光量子仮説」「ブラウン運動」「特殊相対性理論」を発表したのは、わずか26歳のとき。そりゃ研究者でなくてもどんな頭の構造なのかは気になります。まぁ素人は実際に見たところでわかりませんけど。
ちなみに芸人のアインシュタイン(元ゴリラーズ)は、ただの語感で付けたそうで、この物理学者とは何の関連もないそうです。そもそも芸人のコンビ(トリオも)名って、意味あるものの方が少ない。
★ もくじ
アインシュタインの脳が盗まれた事件と現在の保管先

解剖医が「許可なく」持ち出した
言うまでもなく、アインシュタインは相対性理論やE=mc²といった方程式とベロ出し写真で有名な科学者の一人。
1955年4月18日にアメリカで亡くなりましたが、本人は自分の体や脳が研究に使われることをまったく望んでいませんでした。遺族にも「火葬して、灰をひっそりまいてほしい」と伝えていたそうな。
しかし、死後の検死解剖を行ったプリンストン病院の病理学者トーマス・ハーヴェイは、アインシュタインの脳を遺族の許可なく取り出しました。
ハーヴェイ博士は「天才の脳には何か特別な秘密があるはずだ」と、自分の好奇心のため科学の発展のために研究したいと考えたわけです。
遺族の反応とその後
当然、遺族はこの事実を知って激怒りました。しかし、ハーヴェイ博士は「これは科学のためだ」と説得し、後から遺族の同意を得ます。もしかしたら、お金も包んだかもしれません。
ハーヴェイ博士は脳を240個に切り分け、セロイジンという特別な保存液に漬けて保存。その後、脳の一部は世界中の研究者に送られましたが、彼自身は神経学者ではなかったため、脳の研究はほとんど進みませんでした。
研究は後に進展を見せますが、この時点では、ただの泥棒でした。
その後1978年にアメリカ人ジャーナリストがハーヴェイ博士を見つけ出し、アインシュタインの脳がアルコール漬けにされ、サイダーの木箱に入れられて保管されていたことが明らかになりました。サイダーの木箱て。
現在の保管先
アインシュタインの脳の一部は、現在アメリカの国立保健衛生医学博物館やフィラデルフィアのムター博物館などに保管されています。しかし、すべての脳のカケラがどこにあるのかは完全にはわかっていません。一部は行方不明になっているとも。
日本にアインシュタインの脳があるってマジ?
一部は日本にも存在しています
約240個に分割した後、ハーヴェイ博士は世界中の研究者に標本の一部を分け与えました。日本には2人の研究者を通じて渡っています。1人は近畿大学の故・杉元賢治教授で、もう1人は新潟大学脳研究所の生田房弘名誉教授。
ただし現存する脳の99%はアメリカで保管されており、日本にあるのはごく一部。
アインシュタインの脳は見られるの?
新潟大学脳研究所にはアインシュタインの脳の標本が2枚保管されていますが、一般公開や常設展示はされていません。また、近畿大学にも標本があるとされていますが、こちらも一般の人が自由に見学できるわけではありません。
一般の人に興味本位で見せたところで保管上リスクしか無いでしょうし。
アインシュタインのIQは測定されていた?数値について
IQテストは受けていない
一応アインシュタインが生きていた時代にも、すでにIQテスト自体は存在していました。なので、もしかしたらこっそり受けていたかもしれませんが、公式に受けたという記録はありません。そのため実際に測定された正確な数値は存在しません。
世間で言われる数値の根拠
多くのメディアや書籍、ネット上では「アインシュタインのIQは160から180の間」と紹介されることが多いです。しかし、これはあくまで歴史的な業績や伝記的な情報、彼の思考力や創造性をもとに専門家や研究者が推定した数値。
本人がIQテストを受けていないため、この数値は実測値ではなく想像上の評価です。
IQ数値の信憑性と意味
彼に限らず歴史上の人物のIQ数値は、このくらいだろうと後世の人が勝手に想像してつけたもの。そもそもIQテスト自体、本来は子どもの知的発達を測るために作られたものであり、極端に高いスコアや大人の知能を正確に測るものではないのですよ。
なので、数字だけを見て他の人と比べることは、ほとんど意味ないです。
普通の脳とここが違う!4つの特殊構造
ただ、彼の脳は普通の人と比べていくつかの違いがありました。
1. 前頭前皮質の複雑なしわ
フロリダ州立大学の研究で、論理的思考を司る前頭前皮質のしわのパターンが並外れて複雑なことが判明。3D空間をイメージする能力が突出していた証拠とされています。
2. 頭頂葉の異常な発達
マクマスター大学の分析によると、数学的能力に関わる下頭頂小葉が通常より約15%肥大。神経細胞とグリア細胞の比率が通常の2倍あったことも確認されました。
3. シルビウス裂の消失
左脳と右脳をつなぐ脳梁が異常に太く、視覚と数学的思考を連動させる「シナプスの高速道路」が形成されていたことが2013年の研究で明らかに。
4. 海馬の左右非対称
カリフォルニア大学ロサンゼルス校が発見した特徴で、左側の海馬神経細胞が右側より大幅に肥大。長期記憶と創造性の結びつきが強かった可能性を示唆しています。