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「ふてほど」とはどういう意味ですか?/新語・流行語大賞2024

「ふてほど」とはどういう意味ですか?/新語・流行語大賞2024

「お茶の間」が死語となりヒット番組もヒット曲も「国民的」なものは生まれにくくなった現在ではありますが、ユーキャンさんのブランディングのためか、年の瀬感が欲しいためか「新語・流行語大賞」は今年も発表されています。

思うんですけど、選考委員なんか置かずに各マスメディアやソーシャルメディアを総ざらいして、使われた言葉を拾い上げデータ化し、素直に使用回数をカウントして多い順に並べたらもう少し納得できるランキングができるのではないでしょうか。

それとも、選考委員が選ばなきゃならない大人の政治的事情とかあるんでしょうか?

2024年はTBSドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」が年間大賞に輝きました。ドラマ関連ワードの大賞受賞は11年ぶりだそうで。

  • どんなドラマだった?
  • なぜこの言葉が2024年を象徴する流行語に?
  • 「倍返し」以来のドラマ関連ワード大賞だけど、何か特別な理由があるの?

阿部サダヲさん自ら「一度も言ったことない」と言っちゃいました。全国民が共感で苦笑いです。

「ふてほど」の意味と流行語大賞受賞の理由

ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称

「ふてほど」は、TBS系で2024年1月から3月に放送された連続ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称です。古くは「逃げ恥」とか「花男」とかありましたが、どちらも実際に使われていた略称だと思います。しかし「ふてほど」とはいかに。

現代社会への皮肉を込めたドラマ

このドラマは、コンプライアンス重視の令和時代に、昭和からタイムスリップした主人公が奮闘する姿を描いており、やり過ぎな現代社会への皮肉が込められています。でも、そのさじ加減は個々の環境に依存するわけで、正解は無いんじゃないですかね。

2024年の世相を象徴するフレーズ?

ただまぁ「ふてほど」は2024年の不適切事案の多発や、過剰なコンプライアンス重視の風潮を反映し、時代の象徴として選ばれたんだそうですよ。

そうすると言葉そのものではなくて、この世相を総括した結果を発表するという「新語・流行語」というテーマからちょっと逸れてないですか?いやまあそんなに文句言うほどのことではないですけど。

「ふてほど」が生まれた背景と社会的影響

昭和と令和の価値観の衝突を描く

ドラマは集団優先・滅私奉公の昭和的価値観と、個人の権利を重視する令和の価値観の衝突を描き、世代を超えて共感を呼びました。世間は全体主義から個人主義に移行しているのでしょうか。

コンプライアンス過剰への警鐘

「ふてほど」は、企業や社会におけるコンプライアンスの過剰な重視に対する警鐘を鳴らす役割を果たしています。現代の企業では、顧客や株主への責任以外にも従業員へのハラスメント対策や働き方改革など、あらゆる面で配慮が求められます。

このドラマは、このような過度なコンプライアンス重視が時に本質を見失わせるかもよ、と訴えているのです。と、なんかオーバーな言い方ですが、要はクレームが多いせいで視聴率を取れる番組が作りにくいわーという、テレビから世間に向けた愚痴とも受け取れますね。

しかしなかなか、この略称に馴染めません。

流行語大賞選考基準への疑問と議論

選考委員の一人は、この選出を「アイロニカル」と評し、過去の流行語の中には現在では使用が難しいものもあると指摘しています。そりゃ時代と生きているから流行語というのですし、当然です。

アイロニカルとは、「皮肉な」「皮肉っぽい」「冷笑的な」を意味する英語の「ironical」をカタカナ読みしたものです。そんなわかりにくい言葉を使わなくても、単純に「そんなワード聞いたことすら無い」という人が多いことがおかしいですよね。

なんにしても「自分の損得が絡むわけじゃないからどーでもいい」という人が一番多そうですが。

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