Culture

ク・ハラの、母親の現在|「ク・ハラ法」成立理由と現状など

ク・ハラの、母親の現在|「ク・ハラ法」成立理由と現状など

今から考えればなかなか信じがたいけど、日本統治時代の影響で、日本と韓国の文化交流は戦後から1990年代までほとんどありませんでした。

2000年代に入ってから、ドラマをはじめファッション、コスメ、グルメなど多角的な韓国文化が日本で浸透・拡大していきます。KARAや少女時代などのK-POPも、そのひとつ。

そのKARAのメンバーだったク・ハラさんは2019年に20代で亡くなったのですが、その裏で注目されたのが幼い頃に離れた実母の存在と、その後に起こった遺産相続です。

「ちゃんと育てなかった親は遺産をもらえません」という法律、ク・ハラ法と、彼女の母親のその後を調べました。

現在ク・ハラの母親は、どこで何をしているのか

最初に言うと、母親はいちおう一般人のため詳細は不明です。

母親のプロフィールと過去

ク・ハラさんの母親は「ソン」という姓だけが公表されており、下の名前や詳しい情報はプライバシー保護のため明かされていません。ハラさんが9歳、兄が11歳の時に家を出ており、その後18年以上、一切の連絡がありませんでした。

父親も多忙で家にいないことが多く、兄妹は苦しい生活を強いられます。父親は「母親の男性関係が複雑だった」と述べていますが、母親自身は経済的な困窮や夫による暴力を恐れたためと主張しています。ただ、その後を見れば母親の言葉に疑問を持つ声も多いみたい。

母親の現在の年齢

生年月日の詳細は明らかになっていませんが、ハラさんが1991年生まれであり、母親が若くして出産していた場合でも2025年時点で60代半ばから70代前半であると考えられます。

現在の居場所

報道によれば、母親は韓国国内で生活しているとみられています。ただし韓国メディアや日本の複数のメディアで繰り返し報道されていますが、公共の安全やプライバシーの観点からも、居場所は公表されない状態が続いています。

ク・ハラの母親の衝撃

苦しみを綴ったク・ハラの日記

ク・ハラさんは生前の日記に、母親について悩みを多く書き残していました。日記には「なぜ産んだの?」「私が小さい頃から浮気して、捨てるならなぜ産んだの?」といった心の痛みが綴られています。お母さん、暴露されてます。

死後の母親と相続をめぐる争い

ク・ハラさんがグループデビューし、精神的に不安定となった2017年に初めて再会しましたが、母親側は彼女を有名人の娘として友人らに自慢していたとされています。さらに、28歳で亡くなった後は相続権を主張。

当時の韓国の法律では、親権を放棄していても実父母には半分ずつ相続権が認められていました。実兄であるク・ホイン氏は「妹が苦労して作った財産を育児を放棄した母に渡すことは納得できない」とキレて、裁判を起こします。

葬儀での「衝撃的行動」と母親の主張

母親は、葬儀に突然やって来て喪主を申し出たり、すぐに弁護士を立てて遺産の半分を求めたりしたため、周囲はドン引き。一方で母親は「お金が目的ではない」「残ったお金は社会に寄付する」という主張をメディアで述べています。

が、韓国社会では「親としての責任を果たさなかった人が、なぜ子どもの財産を得ようとするのか」と大炎上。

ク・ハラ法とは?──成立された経緯と今後

ク・ハラ法とは?

ク・ハラ法とは、親が子どもに対して養育義務を果たさなかった場合、その親の遺産相続権を剥奪することを目的とした韓国の法律です。この法律は、2026年1月から施行される予定。日本にはこうした制度はまだなく、韓国オリジナルの民法改革です。

法が生まれた経緯

前述のとおり「財産の半分を相続したい」と主張した母親に対し、兄のク・ホインさんは大きな疑問と怒りを感じ、法律の改正を求めて立法請願を提出。これが多くの韓国国民の共感を呼び「ク・ハラ法」と呼ばれるようになります。

この問題はハラさんのケースに限らず、ほかの事故や事件(セウォル号事故や天安艦事件など)でも「養育していない親が死亡した子どもの保険金や財産を受け取る」という理不尽な状況が度々発生していたため、社会問題となっていました。

法律の主な内容

養育義務に違反した親や虐待など犯罪を犯した親について、相続権そのものを失わせることができるという内容が盛り込まれています。

つまり「子どもを長期間放置したり、育てなかったり、子どもにひどいことをした親」は、本来なら認められていた遺産相続の権利を失うのです。実際に相続の場面で問題が起きた時には、家庭裁判所がその事実を確認し、相続権喪失の判断を下します。

成立までの道のり

ク・ハラ法は最初の提出から成立まで、政治的な争いでなかなか前に進みませんでした。第20代・第21代国会では法案が提出されても可決されず、約5年近くも処理がストップ。

しかし世論の後押しと関係者の強い願いによって、ついに2024年8月28日、韓国国会にて可決され成立となります。採決では、賛成284人、反対0人、棄権2人と、圧倒的な賛成多数でした。

今後の見通し

ク・ハラ法が施行されるのは2026年1月からですが、2024年4月25日以降に始まった相続にも、さかのぼって適用される予定。ただし母親は、法が成立する前だったため最終的に遺産の約40%を受け取りました。関係ないけど、ちょっとモヤモヤ。

-Culture
-, , , , ,