
残念ですが、若い女性というのはそれだけでリスクが大きく国内海外問わず一人旅なんて絶対危ないと思うのです。行く人は、できるだけこういった恐怖の実例を読みあさり、スタンガンや撃退スプレーを携帯の上で臨んでいただきたい。
というわけで、2025年になって再び注目を集めている18年前の川下智子さん殺害事件。長らく未解決のままでしたが、タイ当局が最近、フランス人男性らに関する情報提供を呼びかけたことで新たな局面を迎えています。
なぜ今、この事件に動きがあったのか。そして川下さんに何が起きたのか。
★ もくじ
川下智子さんとは?タイとの関わりと事件発生の背景
川下智子さんとは
大阪市出身で、事件当時27歳。川上さんは日常生活で何度か見かけたことあるけど川下さんは意外と珍しいお名前。
劇団員として活動しており、2007年11月にタイ北部の観光地スコタイにある世界遺産の遺跡「ワット・サパーンヒン」を一人で旅行中、何者かに刃物で刺されて殺害されるという痛ましい事件の被害者となりました。
タイとの関わり
川下さんは、タイとラオスを巡る一人旅に出ていました。11月3日に日本を出発し、アユタヤやラオスを経由してスコタイを訪れます。スコタイは歴史的な遺跡が多く、世界中から観光客が訪れる有名な場所。
事件の概要
11月25日、スコタイの遺跡近くで川下さんの遺体が発見されます。死因は首などを刺されたことによる失血死。所持品がなくなっていたことから、現地警察は強盗目的の犯行とみて捜査を続けています。強盗に見せかけた可能性もあるけど。
現場には川下さんの衣服に付着したDNAが残されていましたが、タイ人男性379人から採取したサンプルと一致するものはありませんでした。
事件当時、現場近くで一緒にいたとされる日本人旅行者がDNAサンプルの提供を拒否し、出国したという話もあります。怪しい。2020年にはより高度なDNA検査が行われ、現場に残されたDNAがタイ人のものではないことが判明しました。
捜査の進展と課題
事件は発生から17年以上が経過していますが、いまだ未解決のまま。2013年には地元警察からタイ法務省特別捜査局(DSI)に捜査が移されましたが、決定的な証拠や容疑者の特定には至っていません。
タイの殺人罪の公訴時効は20年と定められており、時効成立まであと数年しか残されていません。時効制度とか世界で統一すればいいのに。人権に国境なんて無いでしょう。
フランス人男性が関係?2025年に再び注目された理由
タイ当局が情報提供を呼びかけ
事件発生当時、現場付近でフランス国籍の男性が目撃されていたことが2025年6月に新たに明らかになりました。タイ特別捜査局(DSI)は、この男性が事件当日の朝、現場近くの店でバイクをレンタルしヨーロッパ系の女性と一緒にいたとみられると発表。
タイ当局はこのフランス人男性の似顔絵を公開、男性や事件に関する情報提供を広く呼びかけています。似顔絵公開なんて言ったら容疑者みたいですが、この男性は容疑者ではなく目撃者とされています。
2025年に再び注目された理由
この事件が2025年に再び注目された大きな理由は、タイの殺人事件の時効が20年であり、時効成立まで残り2年と迫っているため。
2027年には時効が成立しちゃうので、タイ当局と日本の警察当局は2025年3月と6月に会議を開き、捜査の進捗状況を確認。遺族も現地当局と面会し、時効撤廃や事件の早期解決を強く訴えています。
ネット上の反応
「忘れられた事件が動き出した」ネット民の声
ネット上では、事件発生から17年以上経っても犯人が特定されていないことに対し「なぜ今も解決しないのか」「観光客の安全はどう守られるのか」といった憤りや不安の声が多く見られます。
時効制度への疑問と撤廃を求める声
タイでは殺人事件の時効が20年とされており、時効成立まであと2年ほどしか残されていません。
「なぜタイではまだ時効制度が残っているのか」「時効が成立したら犯人が無罪放免になるのは納得できない」といった疑問や怒りの声が目立ちます。そのほか「日本政府ももっと協力すべきだ」といった意見も。
Redditでも、「Japanese actress unsolved murder in Thailand 2007」みたいなスレッドが立てられ、国際的にも注目されつつあります。
Help DSI identify the key person in this cold case from 2007
byu/Muted-Airline-8214 inThailand
犯人はどこに?事件解決の可能性と課題
国際捜査の難しさと時効問題
この事件のように外国人(この場合、日本人)が海外で殺害された場合、現地の警察が主導する捜査に日本の捜査機関は直接介入できません。また、事件から18年が経過していることも、証拠の散逸や記憶の風化という面で大きなハードルになります。
フランス人男性らが関与していた可能性があるとしても、証拠が乏しければ起訴は難しく、タイとフランス間の司法協力も必要となるため、捜査の進展には時間がかかるとみられます。
一方で、国際的な注目が集まることで、隠れていた証言者や関係者が名乗り出る可能性も指摘されています。2025年に改めて情報提供を求める動きが出たのは、そのきっかけづくりとして重要な一歩になるといいんですけど。
残された家族と支援の動き
遺族の思いと行動
ご両親は事件現場での供養や、法務大臣・警察幹部への捜査継続の要請など、これまで10回以上タイを訪問しています。コロナ騒動の影響で渡航ができない時期もありましたが、2024年2月には5年ぶりに現地を訪れました。
時効撤廃への訴えと支援の輪
遺族は事件の早期解決とともに、時効の撤廃を強く訴えています。2024年2月にはタイの法相と面会した際「事件を風化させず、必ず犯人を捕まえる」との言葉を受けました。