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マツキタツヤは何をした?──その経歴と作品、そして世間の声

マツキタツヤは何をした?──その経歴と作品、そして世間の声

確かに、日本は失敗に不寛容な文化が根強い国としてしばしば指摘されます。何かっていうと「罰が軽すぎる」と司法に文句を散らかし、法的な禊が済んでいても事あるごとにネチネチいじめる。

ただまぁ殺し性絡みはちょっと別モノだなとは思います。でも、特に性犯罪はやはり罰より治療をしてほしい。成人が中学生に欲を感じること自体、脳が異常な状態なわけで、罰だと法の処分が済んでも繰り返す可能性が高そうで怖いです。

かつて週刊少年ジャンプで注目を集めた才能が、強制わいせつ事件から再び漫画界に姿を現した経緯はどんなもんだったのでしょう。

マツキタツヤの経歴と事件

学生時代とデビュー

マツキタツヤ氏は、1991年5月生まれの北海道出身。日大芸術学部映画学科監督コースを2015年に卒業し、映画業界で脚本や編集の仕事をしながら自分で企画を考えていました。

そんな中、原作の仕事に魅力を感じて週刊少年ジャンプの原作者を対象とした新人賞「ストキンPro」に挑戦。2016年の第2回で、読切作品『阿佐ヶ谷芸術高校映像科へようこそ』が準キングを受賞しました。

この作品は作画を宇佐崎しろさんが担当し、2017年のジャンプ9号に掲載されてデビュー。デビュー作は高く評価され、それが次作につながることとなります。

ヒット作アクタージュと突然の逮捕

2018年、代表作『アクタージュ act-age』の連載が週刊少年ジャンプでスタート。作画は再び宇佐崎しろさんで、天才少女役者の夜凪景が成長する物語です。

「役者の話」という少年漫画には珍しいテーマで映画や演劇界からも注目を集め、2022年には舞台化も予定されていました。

しかし。2020年6月18日午後8時頃、東京中野区の路上を歩いていた女子中学生の胸を自転車に乗りながら触り、逃走。さらに約1時間後、別の女子中学生に対しても同様の犯行をします。防犯カメラの映像でバレて、8月8日に強制わいせつ容疑で逮捕されました。

1件目は示談で不起訴でしたが2件目はしっかり起訴され、12月23日、東京地裁で懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の有罪判決となりました。連載は即打ち切りで、海外のニュースでも「Act-Age writer arrested for groping middle school girl」と報じられました。

別名義での再活動と新たな波紋

事件後はしばらく活動を休止していましたが、2025年8月から小学館の「マンガワン」と「裏サンデー」で新連載を開始。ペンネームを八ツ波樹に変え、『星霜の心理士』を雪平薫さんの作画で始めます。

事件の反省から心理カウンセリングを受け、社会復帰を目指したとのこと。

小学館は過去の事件を知った上で起用を決め、被害者配慮として別名義に。作画担当の雪平さんにも事前に説明して了承を得ました。しかし2026年3月、『常人仮面』の原作者である山本章一氏が同様にペンネームを変えていた件と一緒に正体がバレます。

これを小学館が公式に認め、更新を一時停止。現在も議論を呼んでいます。

最新作品「星霜の心理士」について

異世界に召喚された臨床心理士、霜月星乃の物語

舞台は、人類と魔族が長く戦争を続けている剣と魔法の世界。人々から英雄とされる勇者一行は常に命懸けの戦いにさらされ、深い心の傷や消耗を抱えていました。

賢者ソフィアは、そんな彼らを救うため臨床心理士の霜月星乃(しもつき・ほしの)を専属カウンセラーとして迎え入れます。

『ドラクエ』や『FF』のようなRPG的世界観に、臨床心理士という現代的でリアルな職業が持ち込まれることで、読者はファンタジーでありながら現実に通じる悩みやメンタルヘルスの問題を自分ごととして考えやすくなっているというような作品です。

強さとケアを問い直すテーマ性

この作品の特徴は、一人で立ち続ける強さではなく「ケアされることを受け入れる強さ」を打ち出した点。

わかりやすいエピソードと、うつ病や双極症といった現実の精神疾患名をきちんと出すリアルさが同居していて「心が疲れ切っているのに『頑張らなきゃ』と言い聞かせてしまう人」にとって、物語そのものが“ケアされることを肯定するメッセージ”として響く構造となっていました。

八ツ波樹=マツキタツヤ発覚と連載を巡る問題

2026年3月、編集部の社内調査と報道機関からの問い合わせをきっかけに、小学館はこのペンネームの正体が『アクタージュ』原作者として知られるマツキタツヤ氏であると公表。

今回の問題で特に大きく批判されているのは、ペンネームを変えていたことよりも、その事実を読者や関係者が知らないまま、別名義での新連載が進められていた点。

作画担当の雪平氏に対しても同情と心配の声が上がっており、優れたテーマ性と作品性を持つ同作が、作者名義を巡る問題によって連載停止・今後の展開未定という厳しい状況に置かれることになりました。

ソーシャルメディアの反応

怒りと失望の声が広がる理由

公表直後、Xをはじめとするソーシャルメディアは大荒れ。「また小学館か」「有罪判決知っててスカウトとは信じられない」といった投稿が相次ぎました。山本章一氏のケースの直後だけに、体質の問題との厳しい指摘が。

編集部がXアカウントに打診した事実が明らかになり「被害者軽視」との批判殺到。一部では「更生を認めるべき」と擁護もありますが、少数派ですね。

擁護派と中立意見のささやかな存在

擁護の声は少ないながら「執行猶予満了で反省してるならチャンスを」との意見もちらほら。心理士の更生評価を根拠に挙げる人もいます。中立派は「作品は作品、作者の過去と切り離して」と主張。

しかし大半は「被害者感情を無視できない」と反論。議論は白熱し、第三者委員会の提言待ちの状態です。

出版社の対応と今後の行方

小学館マンガワンの公式見解

小学館は、公式発表で事件歴を把握した上での起用を認めました。反省ヒアリングや再発防止策を確認しつつ、社会復帰を否定しないとのスタンス。被害者配慮で別名義を徹底した点も強調しますが、逆風は変わらず。

業界全体への波及影響

「才能優先の風土が、性被害の加害者を温存する土壌を生むのでは?」との声もあり、スポンサー離脱の恐れも。アクタージュの絶版論議も再燃しているようです。

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