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22歳の化学者、村木風海はなぜ批判される?

22歳の化学者、村木風海はなぜ批判される?

てっきり、風海を「かずみ」と読むことに納得がいかない人が多いのかと思いきや、ことはそう単純ではないようです。文科省の有識者会議委員に就任されたんですが、ホリプロ所属のタレント風情がとか学位も論文も実績も何もないのになどと、何もない人たちによって叩かれています。

ただ、それだと、ただのねたみひがみ的な感情論みたいなので、もう少し理屈っぽく見ていきたいと思います。

 

村木風海はなぜ批判されているの?

村木風海さんは「東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻の准教授」であり、かつ「CO2直接空気回収技術の研究開発を行う株式会社CRRAの代表取締役」というお方。おそらくゴーコンなんかだとモテモテな肩書なのではないでしょうか。

にも関わらず批判されるのは、彼の技術は「ホントに実用化できるのかよ」という疑念があるようで。その技術とは、簡単に言うとアルカリ溶液を用いて空気中のCO2を吸収し、それを固体状に固めて回収するというものなんですけど、これには以下のような課題が指摘されています。

アルカリ溶液のコストが非常に高い

アルカリ溶液を大量に使用するため、環境への影響が懸念される

実現可能性が、まだ実証されていない

これらの課題が克服できない限り、実用化は難しいと考えられています。

 

村木風海は何をした人?

アルカリ溶液を用いたCO2直接空気回収技術の研究に取り組んでおり、彼の創設したCRRAが発明した「ひやっしー」は、キャリーバッグみたいな装置1台で吸い込んだ二酸化炭素の60%〜80%を回収することができます。

さらに、空気中の二酸化炭素から石油代替燃料を合成する技術が確立したら、世界中の燃料や石油製品を空気から生み出すことができるようになります。そうなると、二酸化炭素の世界排出量も今よりもめちゃくちゃ削減される効果が期待されます。

村木さんは2000年生まれで、2021年4月に東京大学工学部化学生命工学科に進学するも2年後に退学。ここを非難している人も多いですが、日本の大学って出るよりも入る方が難しいんじゃなかったでしたっけ?そもそも方向性がハッキリしてるので、大学なんか途中で辞めてもよかったのではないでしょうか。私の感想ですけど。

 

村木風海が創設した企業

村木さんは、2022年に一般社団法人CRRA(炭素回収技術研究機構)を設立しました。CRRA(Carbon Recovering Research Agency)は、CO2直接空気回収技術の研究開発と普及、啓発、実用化を推進する企業です。

つい「シーアールアールエー」と読んでしまいそうですが、正式には「シーラ」と読むそうです。口に出す際はくれぐれもお気をつけください。

 

まとめ

村木風海さんは、CO2直接空気回収技術の研究開発で大きな成果を上げており、その功績は高く評価されています。しかし、氏の技術が実際に実用化できるかどうかという課題も指摘されているようです。

今後は村木さんとその仲間たちであるCRRAが、これらの課題を克服してCO2直接空気回収技術の実用化に成功するかどうかが注目されるところです。

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