
純粋なので自分も「え?マジ?こんな安くてこんな涼しくなるの?」と一瞬信じてしまいました。ただSHEINやTemuのように怪しさも感じ調べてみると、世間でも「本当にパナソニック製なのか」「広告は詐欺じゃないのか」という声がいっぱい。
そこで、話題の広告の真相を調べてみました。
★ もくじ
世界最小エアコン パナソニックの広告は本物?詐欺?
2025年夏のネット広告で急増した「世界最小エアコン」騒動
今年の夏、YouTubeやTikTok、Xなどで「パナソニックが開発した世界最小のエアコン」という広告が急増。広告には「AI冷却」「3秒で体感温度16度ダウン」「4990円」「88台限定」など、目を引く数字やフレーズが並びます。
さらに「東京消防庁が認定」「楽天ランキング1位」「ヤマダデンキのロゴ入り」など、信頼できそうな情報も添えられています。ふた昔前に大流行した「マイナスイオン」みたい。
ところが実際にパナソニック株式会社やヤマダデンキ、東京消防庁などに取材したニュースでは「当社とは一切関係ありません」と明言されています。広告に使われている企業名やロゴ、大学名などはすべて無断使用で、実際にそんな商品は存在しません。
企業名を無断で使用することは、商標権侵害や不正競争防止法違反、詐欺罪、業務妨害罪など刑事罰の対象となることがあります。なかなかのコンボです。
にしても、こんな派手に広告打ったらすぐバレると思うんですけど。短期間で売り抜けるやり逃げ手法ですかね。
ネットでの反響と被害報告
ネット上では「広告を見て買ったら全然違う商品が届いた」「中国語の箱で中身はただのミニ扇風機だった」という声が急増中。
広告でうたわれていた「3秒で16度下げる」「AIチップ搭載」などの機能はまったく確認できず、届いた商品は数百円で売られているような簡素なUSBファンだったという体験談が多いです。まさに昭和の少年雑誌の通販広告、令和版と言えましょう。
「限定台数」「明日までキャンペーン」など、焦らせるような文言も特徴。こうした手口は過去にも「アイリスオーヤマと東京工業大学が共同開発」など、他社や大学の名前を使った偽広告でも同じように使われていました。
パナソニック公式の「世界最小エアコン」は本当にあるのか
パナソニック公式サイトやカタログ
パナソニック公式のエアコン製品ページやカタログには「世界最小エアコン」という商品名や、広告にあるようなAI冷却・軍事級冷却チップ搭載のポータブルエアコンは一切存在しません。
パナソニックが実際に販売しているのは、普通の家庭用壁掛け型エアコンや省エネモデルなどで、いずれも「3秒で16度下げる」などの性能表記はありません。
また、パナソニック公式からも「当社とは関係のない商品です」と注意喚起が出されています。ヤマダデンキや東京消防庁も同様の声明を発表しており、広告に出てくる企業や団体はすべて無関係です。
[Webサイトやソーシャルメディアを通じたパナソニックの名をかたる広告にご注意ください]
英語圏や海外ソーシャルメディアでの反応も調査
Redditや海外の家電フォーラムでも「Panasonic world's smallest air conditioner」という広告に関するスレッドが立ち、「これは詐欺だ」「パナソニックは関係ない」といったコメントが多く見られます。英語圏でも同様の手口が使われているらしい。
なぜ「世界最小エアコン パナソニック」広告が拡散したのか
偽広告の特徴と拡散の仕組み
- 有名企業や大学の名前・ロゴを無断使用
- 「AI」「軍事級」「限定」「ランキング1位」などの信頼性を演出
- 極端な性能や価格(3秒で16度下げる、4990円など)
- 購入を急がせる文言(明日まで、限定台数)
こうした広告は、ソーシャルメディアや動画サイトのアルゴリズムを利用し、短期間で大量に拡散されます。広告費をかけて多くの人に表示されるため、信じて購入してしまう人が後を絶ちません。てか、こんな広告を出すメディアもお金のためなら節操がないですね。
実際に届いた商品の実態とトラブル例
広告を見て購入した人のもとには、まったく別物の安価なミニファンが届くケースがほとんど。返品や返金もできず、販売元に問い合わせても連絡が取れないことが多いです。
また、販売元の住所が架空だったり、サイトが短期間で消えてしまうなど、トラブルに発展しやすいのが特徴です。詐欺あるあるです。
本当に買っても大丈夫な「小型エアコン」はある?
口コミで評価される本物のエアコンの特徴
本物の製品は、公式サイトや家電量販店、信頼できる通販サイトで購入でき、性能や保証内容も明記されています。詐欺広告のように夢みたいな性能や価格ではなく、現実的なスペックが特徴。「小型」エアコンは、基本的に扇風機ですね。
偽物広告を見分けるコツと注意点
- 公式サイトや家電量販店の情報を必ず確認
- 極端な性能や価格には、ちょ待てよと疑いの目を持つ
- 有名企業や公的機関が「認定」などと書かれていたら要注意
- 販売元の住所や連絡先が実在するか調べる
- ソーシャルメディアで「詐欺」「トラブル」などの口コミを検索←これが一番簡単
ネットショッピングでは、ウマい話には裏があると考えるくらいがちょうどいいですね。