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退職代行モームリのニュースから見る、ブラック企業の事例など

退職代行モームリのニュースから見る、ブラック企業の事例など

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」というスレが2chに立ったのが2007年。それから20年近く経ちますが、世間は相変わらずのようです。

光の速さで辞める新卒社員の存在は終身雇用が崩れ始めた昭和後期にはすでに見られていましたが、退職代行サービス「モームリ」の利用者数が急増している背景には、変わらぬ労働環境の問題があります。

契約内容の不一致や過酷な労働条件に悩まされる人々がどのような企業にいたのか、具体的な事例を調べてみました。

退職代行モームリとは?利用者数から考える、悲しみの労働環境

もう無理

同サービスは、株式会社アルバトロスが提供する退職支援サービス。正社員、契約社員、派遣社員向けに2万2,000円、パート、アルバイト向けに1万2,000円、という明確な料金体系と、労働組合との提携を通じた法的に適正である活動が特徴です。

2024年6月には単月で約1,700名の退職を成功させ、月平均4,000件以上の相談を受け付ける規模に成長しています。

利用者属性が示す業界の危険度

2022年3月から2024年7月までの調査では、1万5,934名の利用者のうち約6割が20代。勤続年数1ヶ月未満が24.4%、1~6ヶ月未満が38.7%を占めていました。

若年層は人生にまだ希望があるというのと、あとは弱い立場である若い方がいじめられやすい傾向にあるからでしょうか。

また、サービス業(12.5%)と製造業(12.1%)が主要な利用職種となっており、人手不足がもたらす過重労働の負の連鎖が目立っています。IT業界でも全体の6.2%が利用しており、比較的新しめの業界でもメンタルヘルス問題が潜在化しているようです。

反復利用が暴露する企業体質

怖いのは1,466社(全体の9.2%)で複数回の利用が確認されているという。中でも人材派遣会社では64回、コンビニチェーンでは41回が記録され、特定企業における労働環境のヤバさが見えます。

これらは従業員数1,000名以上の大企業が占めていて、労働環境の悪さは組織規模の大小を問わないみたい。

新卒社員の初日退職

2025年4月には3日間で33件の新卒退職依頼が発生、入社式当日に社長の恫喝を受けた事例や、5時間に及ぶ過酷な研修で心が折れた事例が報告されています。

あの王将がやってたような、軍隊みたいな自己啓発セミナーみたいな思想コントロール的研修、今でもあるんでしょうかね。付いてこられない奴をふるい落とすみたいなあれ。

現代社会のニーズをサービスに反映した

モームリに対する高い評価は、スタッフの温かい対応によるカウンセリング効果によるものが大きいかもしれません。

退職理由の33.9%が上司のハラスメント、30.2%が退職の阻止という調査結果が示すように、従来の終身雇用的概念が形骸化する中で個人の権利意識がサービス需要を牽引しているようです。

退職代行サービスは、単なる逃げではなく自己防衛手段として認知されつつあるのでしょう。

ブラック企業の特徴:モームリ利用者が語る実態

業種別に見る傾向

モームリのデータによれば、特定業種で利用者数が集中している傾向があります。以下は主な業種とその特徴。

  • 人材派遣会社
    不安定な雇用形態や低賃金が問題視されており、100回以上利用されるケースも
  • コンビニチェーン
    長時間労働や休日出勤が常態化しており、65回以上の利用記録あり
  • 運送業
    過酷な労働環境と安全管理不足が原因で55回以上利用されている
  • 自動車販売会社
    ノルマ達成へのプレッシャーと長時間勤務が背景にあり、49回以上の依頼

これらの問題は、大企業だけでなく中小企業でも同様。特にサービス業では、人間関係によるストレスやキャリア展望の欠如が退職理由として挙げられています。

具体的な事例:「こんな会社にいた」モームリ利用者の経験

事例1:契約内容と実際の勤務条件が異なる

ある新卒社員は、「契約書では週休二日制と記載されていたにもかかわらず、実際には月2日しか休めない状況だった」と語っています。月休2日制って斬新。

また「給与も最低賃金を下回っていたため生活できない」と退職代行を依頼した人も。このようなケースは、特に若年層で多く見られます。結局人手不足って「安くこき使える若い奴らがいない」って意味なんですよね。世界有数の高齢国なんで当たり前なんですが。

事例2:ハラスメントと孤立感

運送会社で働いていた男性は「上司から毎日のように罵倒されて精神的に限界だった」と話しています。同僚とのコミュニケーションもなく孤立した環境で働いていたため、退職代行サービスを利用したとのことです。このような心理的負担は深刻な問題となっています。

事例3:過酷なノルマと長時間労働

コンビニチェーンで勤務していた女性は「毎月売上ノルマを達成するために休みなく働き続けた結果、体調を崩した」と述べています。店舗責任者からプレッシャーを受け続けたことで退職せざるを得ない状況になったそうです。

このような事例はサービス業全般で多く報告されています。どこのコンビニチェーンなのか知りたいくらいです。

地獄から逃げ出すために

心理的負担を軽減するための退職代行

自分で言えるならいいんですが、パワハラ・モラハラが横行する環境では自分で退職の意思を伝える行為はストレスとなります。頼れるところがあるのなら退職代行サービスでも何でも利用しちゃいましょう。

モームリ以外にもいろいろありますよ

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