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洞窟おじさん、加村一馬さん|驚きの生き方と2025年の現在

洞窟おじさん、加村一馬さん|驚きの生き方と2025年の現在

人は彼を洞窟おじさんなんて言いますが、13歳から山暮らしというのだから最初は洞窟少年でした。43年間も山ごもりなんて佐藤明(ファブル)を超えています。最近話題のクマとの出会いも1度や2度ではなかったでしょう。この方、めっちゃ強いかもしれません。

そういえば、トラやライオンは獲物を殺してから食いますが、クマは生きたままバリバリと食べます。さらにパンチ力とスピードはボクシングのヘビー級世界チャンプ以上。しかも鋭い爪付き。頭を狙うため、やられた人は頭の皮がめくれ目や鼻が取れるそうです。

役所にクマを殺すなと電話する人は、ぜひ自分で捕獲して飼育していただきたい。見た目だけは可愛いですよ。

洞窟おじさんの壮絶サバイバル

加村一馬さんとは

加村一馬さん(かむらかずま)さんは、群馬県みどり市大間々町出身で、8人兄弟の4男として1946年に生まれました。13歳のときに家出をし、43年間もの間、山の洞窟などでサバイバル生活を送ります。

この体験は2004年に『洞窟オジさん』(小学館)として書籍化され、NHKのドラマにもなりました。

家出にいたるまで

加村さんが家を出るきっかけは、貧しさと親からの虐待。当時の加村家はとても貧しく、日々の食事も満足に食べられませんでした。

また、父親からの墓石に縛り付けられるなどの日常的な体罰を受けていました。この頃って折檻と言って暴力的なしつけが普通に行われていたんですよね。で、こんな家にいるのが辛くて加村さんは家出を決意したのです。

計算すると1959(昭和34)年、最初の東京オリンピックの5年前です。バブルもオイルショックも平成という元号も知らずに生きていたのでしょうか。

家出のきっかけと旅立ち

13歳の夏の終わり、加村さんは飼い犬のシロとともに足尾銅山(栃木県)を目指して家を出ました。歩き続けて1週間後、無人の洞窟にたどり着き、そこを寝床とすることに決めました。初めての夜は、愛犬のシロと抱き合いながら眠りについたと言われています。

洞窟生活の始まり

洞窟生活の最初は、木やツルで戸を作ったり、寝床を丸太や枯れ葉で工夫して作ったりすることから始めました。獣が入ってこないように、火を絶やぬよう注意しました。寝床づくりや火起こし、そして食べ物を自分で探し、野山の知識を駆使して生きていきました。

食べる物と生きる工夫

食事は非常に過酷でした。干し芋や山で取れる草、山菜から始まり、空腹が極限になると、カタツムリやカエル、ネズミ、ヘビやマムシ、キノコ、時にはコウモリやイノシシまでも食べて生き抜いていました。

13歳なんて人生最大の食べ盛り。カタツムリには抵抗は感じなかったほど、空腹だったそうです。トイレは外に穴を掘って済ませ、トイレットペーパーの代わりに葉っぱを使いました。

ともに暮らしたシロと人との絆

一人でも生き抜いた加村一馬さんですが、初期は愛犬シロがそばにいました。悲しいときはシロが慰め、危険が迫ると守ってくれた存在です。やがてシロを失いますが、その後も釣りや農作業を通じて、偶然出会った名もなき人々の温かさに助けられたこともありました。

洞窟生活に幕!43年のサバイバルは終わった

見つかったきっかけと社会復帰の一歩

洞窟や川辺で43年…57歳で山ごもり生活の終わりは訪れました。茨城県で川魚も獲れなくなり、腹が減った加村さん。自動販売機をこじ開けようとしたところ、現行犯逮捕w。取り調べで身元が明らかになり周囲もメディアも驚愕、ここから人生は一転します。

家族とも再会し、自身のストーリーが「洞窟オジさん」(小学館)として書籍化、さらにNHKでドラマ化へ。世間の注目が集まりました。

再出発への道と社会との関わり

犯罪歴がついたものの、情状酌量で社会支援施設に。最初は戸惑いもあった加村一馬さんですが、働きながら社会復帰。新しい家電(特に電子レンジ)に驚き、街で声を掛けてくる人が同級生と知り親しみを感じたとのこと。

かつての洞窟近くにブルーベリー畑を作るなど、自然に寄り添った暮らしも続けているようです。

洞窟おじさんは今も元気?

現在の生活

現在、加村一馬さんは群馬県桐生市の障害者支援施設で職員として暮らしています。住まいは、その施設の敷地内の4畳半ほどのワンルーム。

これは2023年当時の情報なので、2025年現在も大きな変化がなければ同じ場所で生活を続けていると考えられます。年齢は70代になりました。

今も元気?

加村さんは現在も元気で、施設の仕事をしながら暮らしています。また、子どもたちにサバイバル術を教える活動も行っており、自分の経験を活かして周囲と関わる日々を送っているようです。

例えば竹を使った弓矢の作り方など自然の中で役立つ知恵を教えたり、自作のブルーベリー販売小屋を建てたりしているとのこと。

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