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IOC新会長コベントリー氏の経歴〈五輪で7個のメダル獲得、アフリカ出身、女性初〉と、IOCについて

IOC新会長コベントリー氏の経歴〈五輪で7個のメダル獲得、アフリカ出身、女性初〉と、IOCについて

日本語で「カネ」と「きん」は、どちらも金と書きますね。近年では金満五輪とか言われ、すっかりダークなイメージが付いて回るオリンピック。なので運営の人たちは財界出身だったりするのかと勝手に思っていましたが、みんな選手出身なのですね。

前任のバッハ会長がフェンシング選手だったなんて知りませんでした。想像もできません。あとフェンシングってどうやったら勝ちなのかもよくわかりません。

で、このたび国際オリンピック委員会(IOC)の新会長に選ばれたジンバブエ出身のカースティ・コベントリー氏も競泳選手として五輪で7個のメダルを獲得しているそうです。歴史上初めての女性会長でありアフリカ出身者だとのこと。

ということは、これまで会長を務めてきたのは約130年も欧米出身の白人男性だけだったというわけで、その驚きの事実はまさにオリンピックの崇高な理念を体現しているかのよう。

IOC新会長コベントリー氏の経歴

出身

IOC第10代会長に選出されたカースティ・コベントリー氏は、1983年9月16日にジンバブエの首都ハラレで生まれました。競泳選手として五輪に5大会連続で出場。特に2004年アテネ大会と2008年北京大会では、2大会連続で200メートル背泳ぎ金メダルを獲得。

彼女の活躍は当時あまり知られていなかったジンバブエという国の名を世界に知らしめ「ゴールデンガール」と呼ばれるようになります。ちょっとダサい。

IOCでの経験

IOC選手委員会の委員長を務め、選手の権利や福祉の向上に尽力。さらにIOCの執行機関である理事会でIOC理事としても活躍しました。なおIOC会長としての任期は8年間で、最長で2期12年務めることができます。

政治経験

2018年、母国ジンバブエのスポーツ担当大臣に就任スポーツ大臣は単にスポーツ界だけでなく、国の政策決定や行政運営にも携わるポジションです。

この役職を通じて、国内のスポーツインフラの整備、若手アスリートの育成、国際大会への参加支援など、幅広い分野で政策立案や実行に関与。さらに、スポーツを通じた国際交流や国家のブランディングにも貢献してきました。

そもそもIOCの役割とは?

オリンピック大会の運営と監督

IOCは、オリンピック大会の定期的な開催を確保し開催都市の選定を行います。また、大会の準備状況を監視し、調整委員会を通じて開催都市との連携を図ります。これまで東南アジアやアフリカ大陸で開催されたことはありません。そういう大会なのでしょう。

オリンピック・ムーブメントの推進

オリンピズムの価値観を促進し、スポーツを通じて青少年教育や国際親善に貢献することを目指しています。目指しているということは、まだ途中ということです。

オリンピズムってのは近代オリンピックの理念で、スポーツを文化や教育と融合させながら、肉体、意志、知性を調和させた人間の成長を目指す人生哲学のこと。

競技プログラムと規則の決定

IOCはオリンピック競技大会のプログラムと日程を最終決定する権限を持ち、各競技の国際連盟(IF)と協力して競技規則の遵守を確保します。ちなみに2028年のロサンゼルス五輪では、5競技が追加されることが決定しました。

  • 野球・ソフトボール(2大会ぶりの復帰)
  • フラッグフットボール(初実施)
  • クリケット(128年ぶりの復帰)
  • ラクロス(120年ぶりの復帰)
  • スカッシュ(初実施)

前回の東京大会では、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンが追加されています。

アンチ・ドーピング活動

競技の公正性を維持するため、IOCはアンチ・ドーピング対策を監督し、すべての選手が平等な条件で競争できるよう努めています。1968年のメキシコオリンピックとグルノーブルオリンピックで、初めてドーピング検査が実施されました。

その後も長年にわたりアンチ・ドーピング活動を主導しており、例えばロンドンオリンピック(2012年)ではドーピング防止規則が策定され、すべての競技者が、期間中に時と場所を問わず事前通告なしでIOCが行うドーピング・コントロールの対象となることが定められています。

現在では、検査で陽性反応が出たアスリートについて、スポーツ仲裁裁判所(CAS)がドーピング規則違反の有無や資格停止期間の裁定を行い、その結果をIOCが是認するという形でアンチ・ドーピング活動が行われています。

人道的イニシアチブ

IOCはスポーツと結びつけることで、人道支援を推進しています。

例えば難民選手団の創設は、そのひとつ。2016年リオデジャネイロ大会で初めて結成され、世界中の難民アスリートに競技の場を提供し、彼らの状況に国際的な注目を集める役割を果たしました。

また自然災害や紛争による被害者への支援にも積極的で、国際連合や赤十字などの国際機関と連携、人道支援活動を展開しています。これには、被災地でのスポーツ施設の再建や、スポーツ活動を通じた子どもたちの心理的ケアが含まれます。

さらにIOCは教育やジェンダー平等にも力を入れています。特に発展途上国では、スポーツ教育プログラムを通じて、社会的・経済的な格差是正に貢献。これらの取り組みはすべて、人間の尊厳と調和ある発展を追求し、平和でより良い社会の実現を目指すもの。

こういう立派な活動って、バズりにくいんですよね。どうしても悪い噂ばかりが目立ちがちなのが、この世界。

国内オリンピック委員会(NOC)の支援

IOCは、NOC(国内オリンピック委員会)を支援するために、OS(オリンピックソリダリティー)というプログラムを実施しています。このプログラムで、アスリートの育成、コーチやスポーツ実務者のトレーニングを支援。

具体的な支援の例としては「東京2020特別プログラム」があり、JOCがIOCやIF(国際競技連盟)、NF(国内競技団体)と連携して実施、発展途上国や地域の選手強化支援を行いました。

このようにIOCは多角的なアプローチでNOCを支援し、世界中でオリンピック・ムーブメントの発展と推進を図っています。

IOCとは何の略?

国際オリンピック委員会の正式名称

IOCは、International Olympic Committee(インターナショナル・オリンピック・コミッティー)の略称です。日本語では「国際オリンピック委員会」と訳されています。

この名のとおりオリンピックに関する最高機関として、世界中のスポーツ団体を統括。その決定には拘束力があり、オリンピックに参加する国や選手は、IOCの方針に従う必要があるのです。

そして現在まで時代とともに発展を続け、今や200以上の国と地域が加盟する巨大な国際組織となりました。オリンピックの規模が拡大し、その影響力が増大するにつれ、IOCの役割はますます重要になってきています。

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